世が混乱してきたので、偽物と本物についての区別の仕方をひとつ書きたいと思います。
僕が言うのもなんですが、心理や自己啓発、セラピーなどの分野には偽物が多いです。
今はネットを調べたら、ちょっといいことを書いている人や、本当のことを書いている人もいます。
パクリです。
教科書読んだら書いてある程度の、誰でも知ることができる知識です。
どこで学んできたのかは知りませんし、大学でも教わるので知っていても不思議はない、普通に「誰でも知っている」内容です。
ただし、ここで言う「誰でも」は、そのジャンルを勉強したことがあるならば、の話です。
難しいすごい内容に聞こえるのは、本当にすごい内容だから当然です。
過去の名だたる学者たちが発見、構築した素晴らしい理論です。
それをちょっと引用することで、商売の誘導の手口にしている場面をよく見かけます。
引っかかるも自由なのですが、このご時世なので笑って見過ごすわけにもいかないかなと思い、今回は敢えて書いています。前から沢山ありますけども。
その人自身が調査研究しているわけではないので、誰でも知っていることしか書いていません。
最終的な目的は商売なのですが、そのやり方に神経症者の特徴が出ているなあと、そこを見て僕は興味深いなと思いました。
しかし、実際引用していることは本当のことなので、これではこの知識を初めて知る人はついつい引っかかってしまうかも…と心配した次第です。
心理学は、普通に商売の中にも利用されているので、やはり人格を見なくてはなりません。
そこで、偽物と本物の違いです。
偽物は、難しい理論が多いです。
立派なカッコいい言葉が多いです。
でも全部パクリです。
本人の体験から成るものではありません。
本物は知識を既に血肉にしているので、難しい理論の引用を軸に話しません。
本人の考えや発想からなる、独自のやり方を取ります。
「この人」という本人自身がすごい、それが本物です。
一番てっとり早いのは、本人を直接目の当たりにすることです。
それなりに会話がないとわからないかもしれませんが、本物は「実物がそこにいる」ので、難しいことは本人の中に全部詰まっています。
何か聞いても、どこかで作られた理論を展開しないでしょう。
今は初めての状況ですからね。
教わったら誰でも同じこと言える。
そんな発言を連ねるのが、コピー機です。
それを身に着けて自分自身の表現に昇華させているのが、本物です。
覚えている人と、理解している人は、別物だ、ということです。
覚えている人はそのままそっくり人に伝えることはできます。
それは伝道師という存在です。
理解している人は導師です。本人自身が導くことができます。
成り損ないの伝道師なのに導師のふりをしているのが、詐欺師です。
権威主義になってしまうと、できるだけ難しいこと、できるだけ偉い人、と権威ある何かを求めてそれに縋ります。
しかし、結局は「不安なのでできるだけ強い力に守られたい」ということなのです。
五歳の子供に教えられなくては、本当に理解しているとは言えない———
という言葉が好きなのですが、その通りだと思っています。
「難しいので、それを芸能界に例えて話して」
そのような要求にも応えて、違う表現で同じことを教えられるのが「理解している人」です。
結論として言いたいのは、ネットなど誰でも文字だけ書くことができるので、そこだけで判断しないようにということです。
本物は、実物に会えばなんか違うというものがあります。
本物がそこにいるのだから、もう本人が他とは違う何かを持っているのです。
つまり、普通にしていても何か言動に現れるのです。本物ですからね。
思考能力は本人の言動の全てに現れるものですから。
だからこそ、普通じゃない体験をしたり行動をしたり、あまり聞かないような乗り越え方をして、成長しているのです。
少し前に書いた幼児的万能感を捨てられない人は、今の自分が肯定されるものを集めることに専念し、知ったら今の自分が「すごくないことになってしまう」と思うものは、否定して批難するか、バカにして笑うか、どちらかになります。
「自分ってすごい」と思えることだけ知りたい。
そんな人が「最もカモ」とされているのは客引きしたい人たちの中では周知の事実なので、神経症の方には是非気を付けてもらいたいのです。
自己肯定ができない
承認欲求が強い
そんな人たちが、「カモ」とされているので、ネットで慰めを求めては自己卑下している人たちは、目を付けられないよう気をつけてください。
ちなみに、僕程度の人間でも「自己啓発を人にやらせたい系」の人にパクりどころとしてご利用いただいております。
皆さんコソコソと僕が言っていることを持っていくようですが、目をつけていただけたならば光栄です。
天才ですから。遠慮なくパクってください。
気にしないでください。
前々から気づいていないわけではないのですが、気にしていません。
ただし、本物しか次は出てきませんから、自分の首を絞めないように気を付けることです。