皆さん、気になりませんか。
今の社会はこれでもかというほど、人の心を無視しています。
安心や欲を満たすことを売りにしたもの。そして形あるものを作るだけ。
心の中、精神世界についても注目されているようでいて、そんなことはないと気づいていますか。
「何が正しいか」
そんなことばかりになりました。
社会で正しいとされることが、仏の道のような正しさを持っていることはありません。
皆さんは、自分の心の世界を見たことがありますか?
自分の心の中から生まれてくる想像、妄想、感覚的に感じる欲の衝動など。
それらをよく確認し、向き合ったことがあるでしょうか。
仏教において内観と呼ばれる瞑想です。
僕は子供の頃からやっていますが、内観によって内面の動きはよくわかります。
貪瞋痴について以前少しお話しましたが、この三つの悪趣により心の地獄から出られない人が増えました。
ひとつ問題として挙げられる理由に、社会の構造がそうなるしかない構造になってしまっているからです。
テーラワーダ仏教のスマナサーラ長老も、「日本で生きていくためには心を鬼にして働かなくてはならない」と述べていました。
社会で生きるために嘘をつき、媚び諂い、人をバカにして良しとする。
心の地獄に暮らしながら貪るために生きていく。
何も考えずに「社会的に普通に生きていく」ならば、勝手にそうなっていくでしょう。
なにせ、社会では道徳性など守らなくても誰も罰することがありません。
心の中では何をしていても、表面の言動さえ立派に見せていれば誰も気にしないのです。
しかし、心の世界は自分だけが見ることができる世界です。
皆さんは心の中を見たことがあるでしょうか。
自分自身の心の世界を、くまなく観察したことがあるでしょうか。
是非心の中の、誰も見ることができない自分だけの世界をよく見てください。
自分にだけ与えられた「思い通りにできる世界」は心の世界だけです。
心の中に思い浮かぶことを無視し、または気にすることなく生きているようでは、せっかく与えられた「自分のための世界」が滅茶苦茶になってしまいます。
心の世界を見ることなく、自分自身で統治することなく生きている人は、心の世界を外側に作ろうとします。
外側が心の世界に見えてしまうのは、自分の心の中の世界と向き合わないからです。
内側から生まれた感覚を外側のせいにして生きていくことになります。
全ては自分の中から生まれてきています。
心の中がどんな世界になっているのか、勝手に思い浮かんだり感じたりする自分だけの世界は、今どんな世界なのか。
もっと自分の心に関心を持ってあげてください。
自分を大切に、と言いながら物理的なことばかり考える世の中になりました。
しかし、心の世界はとても大切なものですから、無視することなく見て欲しいと思います。