がっかりな話を聞きました。
武田邦彦先生のお話です。
講演会をしても、これからの未来のために一番大事なことだと思う子供たちの教育についての話題では、ちっとも人が集まらないそうです。
しかし、社会的成功、金の話などになると、人は沢山集まるそうです。
そこまでして金なのか。
がっかりした話ですが、僕自身も感じていることをお話しされていました。
「人を悪く言うこと」ならば、人は集まるそうです。
かつて、某大手出版社で教わった通り、人間がネタにして集まるものは決まっているのだなと思いました。
人の不幸。
他人の不幸が大好き。
大衆は他人の不幸な話を聞くためならば金を出すけれど、幸せな話なら金を出してまで聞きたくない。
そう教わりました。
だから、不幸は生み出すのだと。金になるから。
昔の日本人はこんなんじゃなかった、と武田先生は述べましたが、僕もそれには同意です。
今、第一次産業に従事している人は、大変なことだとは思いますが人間としては幸いだと思います。
今は仕事の内容も、どうしても社会から切り離されてしまい、因果関係を感じるものが少ないです。
食べるものを作る、という仕事は、人としての大事なものを育ててくれると思います。
かつて九割が農民でした。
その頃に戻した方がいいとは言いませんが、機械化が進み、人間を機械に合わせて進化させようとする矛盾した流れになっています。
人間の方がついていけないのに、企業はどんどん新しいものを作り、より早くより多く稼ごうと必死です。
先日、娘が電車内で気絶するという事態がありましたが、一週間前に他の店員は過労で入院していました。
ただ数字だけを組み合わせてシフトを組んでいて、確かに労働時間的にはルールの範囲内ではあるけれど、人間の生活を考えるとそれでは無理があるという働かせ方をしています。
それでもビジネス書やビジネス系のニュース記事では
「どうやって社員のやる気を出させるか」
をネタにしているのです。
人間扱いしてあげるのが一番やる気が出ると思います。
とにかく、金のことばかり。
親は「うちの子も東大に」とおかしな意欲を見せるのです。
そんなことより子供が活き活きと幸せに生きていける人生を選んだ方が、結果的に親にも感謝するし、一番安心で幸せな未来になるでしょう。
幸せにもなれないのに、親に感謝などするわけがないです。
本当にがっかりな話です。
そんなことをしても幸せにはならないのに、知らないのです。
少なくとも武田先生は幸せが何かを知っている人なので、聞いていると似たような目に遭っているなと思う部分もあり僕は共感するのです。
金の魅力に負けてしまう人は
「ずーっと先のこと」
まで真剣に現実的に考えて、本当にそこまでして金が必要なのか考えてみた方がいいです。
何より、今困っているのは本当にお金なのか。
お金がないから不幸なのか。他の何かがないから、お金を必要としているのではないでしょうか。
人間はどんどんおかしな方に進みがちです。今の社会では特にそうです。メディアが煽りますから。
時には、「今の自分の方向は正しいのか」と軌道を振り返り未来を見て、考えてみるとよいでしょう。