あなたが他人に求め続けるものは、自分が他人にやらねばならないのに全く気付いてもいないことだ。
と、いう前提で、自分が求めるものをどこで他人にしてあげなくてはならな「かった」のか、考えてみてほしい。
あまり多く書くとただ丸暗記してわかった気になる人が多いので、あなたの場合、で考えてほしい。
いつまでも「好きでもない人にしがみつく」のは、自分自身が既に何かしてあげなくてはならない人を忘れているからだ。
もらっただけで、「あの人はいい人だ」で済ませている人がいないか、考えてみてほしい。
あの人は優しいから大丈夫。
あの人は仕返しなんてしてこない性格だから大丈夫。
そんな風に、自分がもらう時は損したとは思わないから、そのままにしていないだろうか?
文句も言わず、何かしてくれた人がいなかっただろうか?
他の人なら同じ立場で同じように出会っても、同じようにはしてくれなかっただろう。
と振り返ってもわかる人に対して、困っていた「その時」を過ぎてもそのままにしていないだろうか?
もし、あなたが困っている時に親切な人が助けてくれたり、辛い気持ちの時に慰めてくれたり、そのような人がいてその時は「良い思い」をできたとしても、その後、その時の状況をあなたが乗り越えて違う今になったならば、あなたも「お互い様」の精神で相手を助けていかねばならない。
それを繰り返し相互に行っているから、夫婦も家族も友人も、みな共に歩んでいけるのだ。
親切な人に助けてもらったら、「じゃあ次」と一人で先に進んで、人を見捨てて新しいものを手に入れるために欲を出していないだろうか?
自分自身の行いについて振り返るのだ。
欲深い人は、自分から本当に奪っていったような人を追いかけ続ける。
向こうから自分に要求してきた人に何かしてあげて、お返しがないと恨むのだ。
しかし、自分は何かしてくれた人に対して、お返ししてきただろうか?
自分のときだけは、「もう過ぎたことだからしょうがない、でもありがたかった。いい人に出会ってよかった。」なんて都合のいい空想で済ませていないだろうか?
心の中で感謝しているから、自分は感謝している人になれたなどと図々しいことは思うな。
これから何かお返ししていく準備があって、これからの行動で相手の役に立つことができて、はじめて過去は清算されるのだ。
もらった時は、そのまんま。
あげた時だけ恨んで追いかけ続ける。
これが、自分だけ得して生きようとする鬼の道を行くものだ。
あなたは不幸になっているだろう。
満足するような今に至れていないだろう。
当たり前だ。
あなたは人にお返しせずに生きてきたがために、本来ならばいてはいけない状況になっている。
あなたにしてくれた人たちを、自分にしてもらえたようにお互い様でしてあげ続けていたら、とても手に入らなかったものを手に入れている。
いちいちしてくれた人に返していたら、どんどん進めない。
してくれる人に「親切な人」を選び続け、もらったら進んで離れるを繰り返すから、自分では進めないような道にも進んでいけるのだ。
そのいてはならない今にいる人は、誰か救ってくれと求めていることだろう。
そんな状況に至れる自分でもないのに、自分の力で今に至っていると勘違いしているのだから。
支配することでしか他人とつながりを持てない人は、常に「してあげる人」「してもらう人」に分かれようとする。
それは、何かの状況においてのそれぞれの立場であって、人そのものが「もらう人」「あげる人」に役柄のように分かれているわけではない。
それでは世の中が不当な社会になってしまう。
とにかく、間違いないことをひとつ言うならば、あなたが正当なことのみして生きていけば不幸になり人間を恨むなどありえないことなのだ。
不当なことをしてこなかったか。
都合のいい嘘を本当のことのように言い張って生きていないか。
あらゆる卑劣な行いに、常に天罰は即、降ってくる。
あなたの過去のことや心の行いなどあなた以外に知ることはできないが、自分だけは知ることができるのだから、よく振り返り自覚した方がいい。
あなたが自分の内面を見ることを怠れば、あなたはどんどん精神的にダメになっていくだけなのだから。