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貴族化された格差社会になるのは当然のこと~無料記事~

 今の社会は貴族化した人たちが一強となり、格差が広がる社会になりましたね。

 しかし、よく考えたら当然だと思いました。

 今、外国から日本を守ろう的な方向性で動く人たちも、殆どが明治新政府が作ったかつての大日本帝国を良しとしています。

 その日本は、江戸の日本ではありません。

 王政復古した日本のことです。

 フランスで言うと、王朝時代のものです。

 フランスは市民革命により王政を排しました。しかし、その後一度短い間、やはり王政復古により元に戻っています。そしてまた市民革命により現在のフランスの元となる形になりました。

 日本は王政復古により、フランスの革命前に戻ったような国です。

 以前僕も内容的なことを考え、昔の貴族社会に戻っていると述べたことがあります。

 事実、中身はそうなっています。

 一般庶民も、階層のようなものを感じたり、勝ち組負け組、生まれ育ちという形ある何かでランク付けされていると感じたりしています。

 日本は戦争に負け、不可思議な状態になりました。

 絶対王政の元、国民は国王に忠誠を誓って生きる国。それが大日本帝国です。

 日本国民は天皇の忠実な僕なのです。

 その国にもう一度戻そう、としているのが、美しい日本を取り戻したい人たちです。

 だから、今の左翼的なと言われる人たちにも種類はあるものの、僕などの場合は保守的な方だと思いますが、実際王政の復活を望んでいるわけではないので、立場としては庶民の側に立っているのです。

 そんなに単純な変化で今にいたっていないので、冷静に順序を考え、事実起きていることを見て頭の中で組み立てていく必要があるでしょう。

 以前、坂本龍一さんがデモが起きていた日本を見て「フランス革命を見ているようだ」と述べ、その発言について賛否があったものですが、冷静に考えるとそれは当たっていると思いました。

 今の日本が王政の国だからです。

 僕としては、日本を大事にするかどうかは当然日本を大事にするとして、やり方として王政をもう一度完全に復活させ明治に戻ることよりも、国民が作る国にした方がいいと考えています。

 江戸時代は世界的に見て稀な時代です。

 武士の高い道徳性あっての社会でした。問題は色々あったものの、武士の美徳があって成り立っていたと言えます。

 その頃に戻ることはもうできないかもしれませんが、それでも王政時代に戻るのは日本にとっては退化にしかならないと思います。

 西洋の王族たちは今も生き残って権力を握っています。

 姿形を変えても、同じように支配しています。

 日本も前明治新政府である自民党がかじ取りをしています。

 美しい日本になろうとすればするほど、貴族化された社会になるのは当然なのでしょう。

 極端な保守派になる人たちは、権威に対する憧れが強いです。

 国民にランク付けされた方が嬉しい人たちなのです。

 かつて、フランス国王は手を触れて病を治す神の力を使える、ということになっており、そのための儀式があったそうです。

 他所の国だと「そんなわけない」と思うかもしれませんが、その「神の力」を持つ人は日本にもいますし、日本人も深く考えることなく、豪華絢爛なものを見せられればそれを誰が作ったかも考えることなく「あの人はすごい人なんだ」と思っています。

 自分たちがすごいものを見たいのだから、そのために労力を使ってせっせと働くしかないでしょう。

 その力を集めて誰かを持ち上げて、見たかった美しい姿を見せてもらい、その姿に憧れ続けて生きていくのです。

 私は特別な存在、と思って生きている人は、他人の中に「特別な存在」を作りたがります。

 自分が特別であるためには、この世には特別な存在が必要になるのです。

 特権を持つ人たち、金持ちや贅沢ができる人たち

 そのような貴族的な人達に存在してもらえるから、自分も特別だと思い込めるのです。

 他人の中にいてくれないと「きっといつかは」の夢が見られないからです。

 どこを見ても、自分と似たり寄ったりの庶民がいるよりも、自分たちが貧しくなっても「特別なものを見たい」と思う。

 日本人は、そういう傾向が強いと思います。

 苦しいから憧れの存在がいるのではなく、憧れの存在にいてもらうために苦しまなくてはならないのです。

 もし、日本で革命的なことが起きたとしても、慌てる必要はないと思いました。

 フランスは再度王政が復活しても長続きはせず、もう一度市民革命が起きて今に至っています。

 日本はどこの国とも同じではありませんから、王政がなくなっても国民は自分たちで考えて生きていけると思います。

 美しい日本、という言葉を使う時、よく富士山などがイメージとして使われます。

 しかし、言葉の意味は漠然としていて、何を指しているのかもよくわからないままみな口論になっているのです。

 せめて、自分が何を意味してその言葉を使っているのか、互いに説明できなくては議論もできないでしょう。

 もう一度王政を復活させたい人たちが、実際存在しています。

 またお国のために生きて死ね、の時代に戻りたいのです。

 それが「日本人としての名誉ある生き方」と信じている人たちもいるからです。

 皆さんがどういう思想で生きているかはわかりませんが、それぞれが思うところはあるでしょう。

 僕はいちいち口論するよりは、自分の目的とする社会を作るために尽力した方がいいと思っています。

 なんとなく文句を言って庶民同士で争う暇があるならば、右にしろ左にしろ、自分たちの思想の良さを知ってもらうにはどうしたらいいのか、その形を作るためには今の自分に何ができるか、現実の努力をして少しずつ形を積み上げていく方が現実的と言えるでしょう。